本を読むリズム

近、また本を読むリズムになってきた。
年に何回かあるんだよねー。
なんとなく本を読みたくなって、ちょっと気になった本を読み始めると、それが妙に面白くて充実してて。
読み終わると、もっと他にも読みたい!ってなって、何度も本屋に行くことになる。

今は、ゲームより本読んでる時間が長い。
ジャンルは特に決めてないんだけど、ミステリが多いかな。

「永遠の0(ゼロ)」百田直樹
「殺人鬼フジコの衝動」真梨幸子
「孤虫症」真梨幸子
「長い腕」川崎草志
の4作品を読み終えて、今は「サファイヤ」(湊かなえ)を読み始めるところ。


京極夏彦の「幽談」っていうのも読んだけど、オレには合わなかった。
ある雑誌で紹介されてて、ちょっと興味が湧いて買ったんだけどね。
とにかく文章が合わなかったなぁ。
使ってる言葉も、文章も、どうも頭に馴染まない。
馴染まないから、同じ箇所を何度か読むことになる。
すっごい難解な文章ってわけじゃないんだけどね・・・。
まぁ、とにかく読んでるこちらのリズムが悪くなる。
リズムが悪くなると読むのが苦痛になるし、面白くないからすぐ眠くなるし、眠くなるから余計に頭に入らなくなるし^^;


きっとね、「本読みたいんだけど眠くなっちゃってさ・・」っていう人は、自分に合ってない本を読んでるんだろうなーって思う。
スッと読んで、スッと頭に染み込む言葉遣いってあるでしょ?
そういう言葉遣いで、しかも滑らかに頭に流れ込む文章に組んであると、すごく読みやすくて分かりやすくて面白くなる。


テレビや雑誌で話題になってた本だとしても、その中身の言葉や文章が自分に合ってなかったら面白くないよ。
いくら“内容”が高評価だとしても、それを伝えるのは“言葉”。
言葉の相性が悪いと、どんなに素晴らしい内容だってちゃんと伝わらないんだよね。
こういうのは、育ってきた環境とか、これまで読んできた本とか、脳神経の絡まりとかなんとか、そういう影響なんだろうなぁ。
良い悪いとか、レベルが高い低いの問題じゃなく、相性なんだよね。


さて。
とりあえずは、話題になってるとか、著者の名前を聞いたことがあるとか、最初はそういう分かりやすい基準で何冊か候補を挙げてみる。

で、文庫本だったら裏表紙(カバー)を見ると、あらすじが書いてある場合が多いので、そこを読んで面白そうな数冊に絞る。

次に、本文の最初の2ページくらいを読んでみる。
あんまり読んじゃうと、買ってからの楽しみが減るからねw
最初の2ページで、“つかみ”がどんな感じかを見る。
なんでもそうだけど、最初のつかみって大事でしょ。
そこで興味を持ってもらわなかったら、手にとって貰えないんだもんね。
つかみを読んで、興味を惹かれるようなら最終選考へ。

最終選考は、細かくジックリ見るのではなく、サーッと数ページを読んでみる。
ここで妙に引っかかるような感じがあったら、いくら話題だろうが有名だろうが、つかみが良かろうが、ダメ。
どうも頭に入ってこなくて、読み返してしまう言葉や文章がちょこちょこあるような場合、すぐに読むのが苦痛になってくるよ。
少しなら引っかかるのもいいと思うけどね。
そういう文章を読むことで、読める文章の幅が広がるだろうし。
でも、1ページに何箇所も引っかかるのはダメ。

と、偉そうに書いてるけど、これが最近のオレの選び方^^


真梨幸子さんなんかは全然知らなかったんだけど、フジコの「読後感がハンパなく悪い」「読むとムナクソ悪くなる」っていう評判を知って、どうしても読みたくてさ^^
本当にムナクソ悪い話だったw
かなり気持ち悪いよ^^;
でも、一気に読ませるパワーがあった。
言葉の使い方も文章もオレに合ってたし^^
で、すぐに「孤虫症」も買ってきたの。
こっちは欲や嫉妬、エロが渦巻く団地妻達の話。
いや、官能小説じゃないよwww
怖い話。
これも面白かった^^
ただ、真梨さんの作品は女性向けのような気がする。
男でも理解できるけど、きっと女性のほうがリアルに感じられて怖いんじゃないかな。
女性特有の心理が大きく影響してたり、物語のキーだったりするから。


川崎草志さんは、セガの人^^
あのゲームのセガだよ。
「長い腕」っていう題名が不気味だけど、読んでみるとすごく読みやすくて、グイグイ引き込まれた。
主人公がゲーム開発会社のスタッフだったり、開発現場の風景や出来事などが描写されていて、ゲーム好きのオレが読んで楽しくないわけが無いw
少しだけ「んー・・・」っていうところもあったけど、全体的にはすごく面白くて、最後まで一気に読んじゃった。
来月下旬には続編が出るらしいので、楽しみにしてるところ。


湊かなえさんは、ずっと前に「告白」を読んだよ。
映画化されたんだっけ?
とにかく告白が面白かったので、サファイアも買ってみたw
これから読むのが楽しみ^^


さて、最後に「永遠の0(ゼロ)」ね。
これは、言葉は文章も読みやすく良かった。
でも内容に関してはどう言っていいのか難しいなぁ。
戦時中のことが大半を占めるので、その時点で人を選ぶよね。
太平洋戦争とか、軍、特に海軍。
空母や航空戦隊。
南方での激戦。
多くの戦死者。
そして、物語を通じて重要な役割を果たし、題名にもなっている零戦
こういう物に全く興味が無いとか、耐性が無いっていう人は、楽しめないと思う。
楽しむって言う表現もおかしいけどね。
祖父が、いかに戦争の時代を生き、死んでいったのかを調べていくうちに、家族へのとても強い愛情を持っていたことを知るんだよ。
んー、とても書ききれないなぁ。
すごく深い話だし、簡単な言葉で表現できることじゃないと思う。
当時の日本の情勢、国民の感情、兵士の思い、死。
善悪とか、英雄とか非国民とか、当時のいろんな事情の中を、家族のために必死で戦った様子が描かれていて切なくなる。
戦死した者、生きて帰った者。
戦死した者が不幸なのか?
生きて帰った者は幸せなのか?
いろいろ考えさせられるよ。
そして、家族に対する考え方を見直すきっかけになるよ。
機会があったら、是非読んでみて。

永遠の0 (講談社文庫)

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殺人鬼フジコの衝動 限定版 【徳間文庫】

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孤虫症 (講談社文庫)

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長い腕 (角川文庫)

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